難聴児の母のブログ

中度の難聴児の誕生から今まで。

母、補聴器を買う。

検査結果が出て、はっきり「中等度難聴」と診断されたので、これから先は言語聴覚士の先生と一緒に成長を見守っていくことになります。

 

言語聴覚士というのは、言語の習得が困難な人や、補聴器を着けている人のサポートをする人です。英語ではSpeach Therapistと言うので、頭文字を取ってSTと呼ぶこともあります。私たちが出会ったSTの先生は、お子さんをお持ちの女性で、落ち着いた雰囲気の方です。

 

ただ、息子はまだ意味のある言葉は喋らないので、病院では日常の変化を報告したり、話しかけて反応を見たりするくらいしかできません。今息子は1歳3か月ですが、時々、たまーに、「でんしゃ」とか「だいじ~」とか、自分でもよく分かっていないだろうな、という感じの言葉しか喋りません。こちらの言葉は少なからず理解していて、最近はテレビを見ながら踊るようになりました。

 

新しい病院に通い始めて1,2か月した頃、私はSTの先生に「行く行くは補聴器を着けることになるんですよね」と聞きました。これからどうなるかわからないけど息子のことを考えたら必要だろうし、それなら早い方がいいだろうと思っていました。しかし、先生的にはかなり迷っていたらしく、「もしお母さん(私)がいいのであれば」と言われました。もちろん私は一も二もなく補聴器を購入する、と伝えました。ただ、息子はまだ幼いので絶対嫌がるだろうということで、補聴器本体だけを慣れるまで借りることになりました。

 

補聴器というのは2つの部品に分かれていて、精密機器である本体と、本体の音を耳の中にまで届けるイヤーモールドという部品があります。本体は借りるとして、イヤーモールドはオーダーメイドのため、先に作らなければなりません。

 

さて、ここで面倒なことが起こります。

 

私が住んでいる自治体では、軽度~中等度の難聴の場合、補聴器購入の助成を受けることができます。全額の3分の2を負担してもらえます。で、市役所に申請用紙をもらいに行った時、担当の人に「診断書と、お店に見積もりを出してもらって、提出してください。先に購入されると申請できませんので」と説明されました。

 

イヤーモールドと補聴器の見積もりをもらう→申請する→許可が降りる→購入

という流れですね。

 

この説明を補足すると、助成の申請は原則として5年に1度しかできません。私が購入したイヤーモールドはおよそ2万円です。市役所には「申請後に購入してください」と言われましたが、私は補聴器はとりあえず借りて、後で購入することにしています。

 

ということは、私は

イヤーモールドを買う→(数ヶ月後)補聴器の見積もりをもらう→申請する→許可が降りる→購入

という流れにしたいわけです。

 

しかし、申請は5年に1度です。イヤーモールドと補聴器を別々の時期に買う場合、役所的には申請はどちらかしかできません。ちなみに補聴器本体は9万円くらいだったと思います。

 

ここで役所に従うなら、普通に助成は補聴器に使って、イヤーモールドは自腹でということになりますね。しかし2万円。しかも、子供の耳はすぐ大きくなるので、数ヶ月で作り変えなければなりません。たった数ヶ月のために2万円。これからのことを考えれば、出費はできるだけ抑えたいところです。

 

ということを、STの先生や補聴器のお店に相談しました。さすがはプロ。わかってらっしゃった。「ああ、それならイヤーモールドはまだ買ってないことにすればいいんですよ、あとで見積もりを補聴器と一緒に出せばいいんです」と、助けていただきました。助かったのはお店の方が申請の仕方をわかっていらっしゃったことですね。感謝です。

 

というわけで、上に書いた流れにできたわけです。(声を大にしては言えませんが!)

 

ついに人生初、補聴器を扱うことになった私。補聴器なんて触ったこともなければ、見た記憶もありません。たまにお年寄りが着けているのを見るくらいです。しかもそれを、難しい年頃の子供に着けさせるわけですから、根気のいる戦いになります。

 

その戦いの様子は次で。

 

ちなみに、お金の支払い方法は、

市役所に見積もり(補聴器を購入予定の店の詳細を記載)を出す→申請が通るとお店の両方に書類が届く→お店が書類に記入して市役所に送り返す→お店に助成金が支払われる

という流れなので、購入者は店頭で自己負担額だけ払えばいいです。(あくまで私の自治体の流れです)

 ご参考までに!